落語家 桂文之助襲名披露公演に行ってきました

先日11月21日に渋谷区総合文化センター大和田さくらホールにて。前の日に東京新聞に掲載されていたのを見たのがきっかけで、行って参りました。桂米朝一門の、桂枝雀さんの3番弟子にあたる桂雀松さんが、桂文之助という名に変わるということで、そのお披露目の落語会。歌舞伎なんかでみる、裃を着て「すみからすみまで、ずずずぃーと、どうぞよろしくお願い奉りまーす」なんてやるのかと思いきや、そこは堅苦しさなしのざっくばらんさでした。円楽、鶴瓶、南光、ざこばと共演の落語さんたちが主役がかすむほどの大御所ばかり。これだけのメンバーが揃ったけど、お客の入りはホール席の7割ほど。平日ということもあってのことか。東京の襲名披露というセレモニーでもあっただけに少々さびしくは思いましたが。

南光さんの「この襲名を一番喜んでいるのは、師匠(枝雀さん)だと思います。」のひと言にちょっぴりホロリときました。で、南光さんのこの日の落語は、師匠の取り組んでいたSR(ショート落語)。
主役の文之助さんは葬式ネタの落語でした。死を笑いにするということで、このブラックさ加減が、東京の方々にどうとらえられたか。私は大いに笑かしてもらいましたが、おそらくちょっとひいてしまった人もいるのではないかと心配になりました。

映画「ビル・カニンガム&ニューヨーク」を観ました

久しぶりに観てよかったと思えた、アメリカ映画でした。飯田橋ギンレイホールにて、平日の夜ということで空いてました。
1928年生まれ、今も現役のファッションカメラマン、ビル・カニングハム、その人を追ったドキュメンタリー。ニューヨークの街を自転車で走り回り、街の中のファッションを撮り続けること50年以上。セレブから街の小僧まで、とにかく撮って撮って撮りまくる。黒と決めたら、黒のファッションばかり、標本採集的に、動いては撮り、動いては撮り。

撮影する事以外は無頓着で、住まいはカーネギーホールの上、トイレ、シャワーは共同。部屋は、フィルムを保存しているキャビネットに大方使われ、寝るだけのスペースが少しばかりというすさまじさ。
好きなことにをやっているだけという軽やかな笑顔が魅力的、変わっているけど愛らしいおじいちゃんなのです。

映画の最後の方で、これまでの人生で恋愛はしましたか?の問いに、ない。そのヒマがなかったと。とその後で、信仰はあなたにとってどんな意味がありますか、この問いのところでしばし沈黙。その後、なにかこみ上げてくるものをなんとか抑え、言葉をしぼりだすように話した一瞬に、この人の人生の何か真実があったのかなとも感じられました。

夢物語のハリウッド映画が、全く面白く感じられることがなくなってきた昨今。こんなドキュメンタリーなら、まだ他にも観たい。老いてなお、好きなことをやり放題やって、周りの人たちに元気を与えてくれる、こんな年寄りになれたらいいなと思えましたし、カメラに映る、ニューヨークの街にも今までにない親しみを感じました。

ちなみに彼の使っているカメラはオリンパス。デジカメでなく、フィルムでした。

代官山に行ってみました

読書の秋ってわけで、神田古本まつり、そして代官山T−SITEっていう、TSUTAYAの複合書店に行ってみました。
秋晴れのお出かけ日和。どちらも大勢の人でにぎわっていましたが、神田古本まつりが中高年層が大勢だったのに対して、やはり代官山というだけあって、来ている人らが、若い。

代官山駅のすぐそばのカフェは、なんかわからないけど、人だかり。10代から20代くらいの女子たちが100人以上のカフェへの入店待ちをしている光景に遭遇。

夕方6時過ぎになっても変わらない人だかりだったんで、思わず並んでる人に、なにを目当てに並んでるのか聞いたところ、サンリオの何か本日限定のメニューがあるのだとか…。日本は平和だ、と思いましたです。



公園の入り口のような感じです、こちらが駅に近い側、旧山手通りと反対側にあたります。
動物病院、ギャラリー、自転車店、カメラショップ、レストランの建物が整然と、まるでリゾート村のような感じで並んでいます。

赤の色がきれいな木。何の木でしょうか。

初めて行きました、T-SITE。庭園風の敷地の中に2階建てのオシャレな建物が3棟。その中に、書店、映像、音楽CDレンタル、カフェ、ファミリーマートがあります。売り場は、ビジネス、哲学、歴史、自然科学、文学が1号棟、デザイン・建築井、車・バイク、美術・写真・ファッションが2号棟、料理、、旅行、文具が3号棟と別れています。2号棟、2Fにある広いラウンジでは、コーヒー650円から、ゴージャスです。「平凡パンチ」や「太陽」、海外の稀少雑誌が見られ、食事もできます。

本を見終えた後、道向こうにある、ベーカリーカフェ「ロータスバゲット」というお店一息。ここで食べた甘さ控えめの、パンが美味しかったなあ。コーヒーも300円と、お手頃。ちなみにパン屋さんのお隣りのカフェは、コーヒーがやはり630円。デザート一緒で1000円超。ちなみにT-SITEのファミマはイートインスペースあり、あとスターバックスもあります。

映画「かぞくのくに」を観ました

台風を避け、昨晩に飯田橋ギンレイホールにて観ました。
この映画を観て初めて知りましたが、1959〜84年まで、北朝鮮へと集団移住させるる事業、「帰国事業」と呼ばれるものが進められていたそうです。そして日本で民族差別や貧困に苦しむ在日コリアン、9万人以上がこの事業により、マスコミなどで当時、旧ソ連の影響により経済成長のみられた、北朝鮮へと渡ったのだという。
そうした事実に元づく、在日コリアンの家族の物語。
手術をするための3ヶ月の帰国許可だったはずが、突然の連絡で、明日帰国となってしまった時の、兄の「考えたらだめなんだ。思考停止するんだ。思考停止は楽だぞ」と妹に話す言葉にぐっときました。それでもあの国で生きていくという、覚悟とも諦めともいえる思いの中で暮らしているんだなあ。この話、監督自身の実体験に基づいているというし、今もなお続いている隣国の現実をしばし思い起こす機会となりました。

そして2本立てのもう1本の映画は「舟を編む」。
いつもどこか片隅にじーっと静かに座っているような、変わり者、ピッタリ、はまっていると思いましたよ、松田龍平。「あまちゃん」にしてもそうだったけど。
木造家屋のレトロ感、猫の存在、優しくておせっかいなおばあちゃんと、懐かしい雰囲気もたまりません。
出てくる俳優陣も小林薫オダギリジョー松田龍平、そして宮崎あおいと揃いに揃ってます。
辞書の編集、校正、紙選びなど、リアルな作業風景も興味深かった。
後味もさわやか。楽しめました。

ミョウガができてました

去年の春に畑に植えたミョウガ。年越しをしてやっと、収穫できました。といっても、本日とったのは、
たったの3個。
なかなか、地上に顔を出してこないので、あきらめて、引っこ抜いたところ、実が根元から出てきました。

なるほど、ミョウガは、それなりの値段がつくもんだと、納得。
5個くらいで、200円くらいするんですもんね。

ほかの苗も見直してみたところ、土からちょっと出ていたミョウガの頭。もう少し引っこ抜かずに待ってみることにしました。

10日ほど前には、トンボの姿が。赤と銀と、
残しておいたトマトの支柱の頭に1匹ずつ。ちょっと一休みという感じで、
じーっとしておりました。

映画「愛、アムール」を観ました

飯田橋ギンレイホールにて。またしてもというか、介護をとりあげた映画です。題名はアムールとなっておりますが、甘い愛とはほど遠い、現実味のある、老老介護の姿が、身につまされる内容でした。
日本におきかえても、この映画のようなことは、これからどこでも起こりうる話。
子どもがいても、頼れるわけじゃなし。
病状がすすみ、食べること、排泄などだんだんひとりではできなくなっていく妻。音楽家として、妻としてのそれまでの姿からかけはなれ、会話すらままならなくなっていくなかで、懸命に介護をする夫。結局、娘や教え子など近しい人にすら、弱音をはくことなく、様子をきかれても、話題にすることすら、避ける始末。
週3日頼んだ看護士の接し方にも不満で、結局解雇してしまい、苦悩を深めていってしまう。

こうして、だんだんと追いつめられていった夫が最後に選んだ道は‥。

財政負担の軽減のためにも、施設介護より、在宅介護へとサポートの重点をおいていくべきだという意見がいわれている今、夫婦で老後を迎える人にとって、またそうした親たちを見守る子どもとして、近い将来の問題をつきつけられ、少々ゾクゾクっとくるものがありました。

これで終わりなの?なにーっという、妙な余韻を残すラストシーンは、フランス映画らしいなあと。最後の結末をはじめに見せる展開についても賛否があがりそうに思いました。

映画「燃えよ!じじぃドラゴン」を観ました

TSUTAYAの新作コーナーにて借用。「龍虎激闘」が元の題名。ドラゴンたる人物は、15年前の対戦で倒れ昏睡状態のままにある師匠を世話し続けている、じじぃ2人、そしてその師匠の3人。土地買収のために出向いた村で、彼らのいる茶館を訪れた会社員の男は、ヤクザものの襲撃から自分を助けてくれた、じじぃに弟子入り。そして、ヤクザものたちとのさらなる対戦へ。長年の昏睡から蘇った師匠も加わり、闘いへと向かうじじぃ3人と若者のストーリー。切れ味するどいカンフーアクションも満載。初老の男たちの味のある演技もなかなか。こんな強い老人たちいたら面白いなあ。実際、中国ではいるんだろうなあ。老人パワー炸裂、観て痛快な映画でした。