映画「トイレット」と「川の底からこんにちは」をみました

早稲田松竹で、2本立て。トイレットは、「かもめ食堂「めがね」荻上直子監督ということで、結構混みあっていました。もう1本の「川の底からこんにちは」は、まったく前情報なしで見ましたが、少しホロとくるところあり、わきも主役もよかった。消費税あげたら、政府をたおすぞとか、エコをいって、田舎で暮らすことを夢みる男が、肥をさわることをきらったり、温暖化だからねえなんて、話ながらも暑さでよく育ったデカスイカをみんなで喜んで食べるシーン、幼児虐待のニュースを織り交ぜたり。世の中の矛盾や問題などをつくメッセージがいろいろてんこもりにいれられていました。それでありながら、「みんな中の下なんだから、がんばるしかないっ」っていうのが、今の閉塞感のある世の中で、自分にも、おそらくみた人にも響いたのでは。トイレットの方は、いろいろあるんだろうけど、多くは語らずという世界。それぞれ出てくる人が個性的で絵になってました。ファンタジー的で、もたいまさこは、ばーちゃん役なんだけど、手がきれいで若かった。この夜のNHKの「トップランナー」に監督がちょうど出演していたのをみました。監督は日本の大学を出た後、ハリウッドに行き、むこうのシステマティックな映画製作の方法を学んだそうだ。天国を作品の中につくっている、という司会の薮内さんの指摘のとおり、たしかにこれまで観て、なんか不思議な感覚をもったのは、出てくる人も設定もどこかありそうで、実はファンタジーの世界っていう点。それが独自の空気をつくっているんだということに気がつかされました。